施政方針

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令和5年度施政方針

 令和5年第1回新島村議会定例会の開会にあたり、村政に対する所信を申し延べさせていただき、村民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 まず、村民の皆様には、この場をお借りして新型コロナウイルス感染症対策への、長期に渡る協力につきまして御礼申し上げます。
 新島村においては、希望者へ4回目、5回目の新型コロナウイルスワクチン接種をおこないました。政府は本年5月8日に、新型コロナウイルス感染症の位置づけを2類から季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げる方針を決めており、村民の皆様の生活環境にも様々な変化が出てくるものと思いますが、今年度も、国・東京都と協力して、ウィズコロナ、アフターコロナにおける取組を進めてまいります。
 ロシアによるウクライナ侵攻から一年が経過し、コロナ禍以外にも日本のみならず世界中が厳しい状況にある中、新島村では、昨年から感染症対策を講じながら一部のイベントを開催し、また、生活支援などの一環として、国や東京都から支援を受けながら経済対策も進めてまいりました。今後も「村づくりの主人公は村民である」という信念を支えに、新島村のために今何ができるか検討し、様々な事業に取り組んでいく所存です。
 それでは、令和5年度の主要な事業につきまして、ご説明いたします。

健全な財政運営を目指して

 国では、安全保障環境を踏まえ、新たな国家安全保障戦略などを策定し、防衛力を安定的に維持するための財源の増加を見込んでおります。その一方で、地方公共団体が行政サービスを安定的に提供しつつ、地域社会の重要課題に取り組めるよう、一般財源の総額を確保するとしており、地方交付税の総額は前年度から3,073億円の増額となっております。
 東京都においては、「明るい未来の東京の実現に向け、将来にわたって成長と成熟が両立した光り輝く都市へと確実に進化し続ける予算」と位置付け、持続可能な未来へと歩みを進めることや活力ある都政を可能とする強靭な財政基盤を堅持することなどを基本方針とする予算編成としております。また、「市町村総合交付金」につきましては、対前年度比4億円増の592億円が計上され、引続き市町村への財政支援が図られております。
 当村の財政運営にあっては、東京都からの市町村総合交付金に大きく依存することは言うまでもありませんが、今後も財政基盤の安定・強化に取り組んでまいります。
 当村の令和5年度予算は、一般会計予算額41億5千万円で、対前年度比9.2%の増額となっております。主な増額の要因は、普通建設事業費に係る予算となります。
 また、特別会計の予算総額は、26億1千4百48万2千円で、対前年度比4.6%の増額となっております。特別会計の各事業については、一般会計からの繰出金により、円滑な運営と安定した住民サービスの提供を図ってまいります。
 今後も、国や東京都の動向を把握し、連携を図り、補助金の確保に努めるとともに、基金や地方債の有効活用を図ってまいります。

職員の定員管理・人材育成

 今般の行政における業務は、社会情勢や住民ニーズに対応するため、多様化・複雑化し、なおかつ専門的な知識や技術も必要となっております。また、インターネットや電子メールなどの普及もあり業務量も増大しています。限られた職員数で、これらに対応するには、職員の効率的な配置、各職員の意識やスキルの向上、優秀な人材の確保が必要不可欠です。さらに、定年延長の改正もあり、今後の職員の採用や配置といった定員管理についても、充分に検討し、計画的に実施していくことが必要となっております。これらの課題などを踏まえ、より一層、適切な定員管理・人材育成に取り組んでまいります。
 今後も職員が全体の奉仕者として公共のために勤務すること、さらに、公務における規律と秩序を維持することなど、職業倫理にもとづいた職務遂行に努めてまいります。

住民の生命と財産を守る

 防災事業においては、昨今の異常気象により、災害は激甚化、頻発化しています。我々の想定をはるかに超え、いつ、どのような形で襲ってくるかわかりません。新島村においても、防災対策の強化は急務であります。
 予測不能な災害の発生に対し、日頃から村民の防災・減災に対する自助・共助などの意識の向上が必要です。各種災害においては、公助による支援だけでは対応が困難になっており、村民一人一人が「自分の身は自分で守る」という自助能力を高め、共助の担い手である自治会の防災力を向上させ、事業者の組織力や機動力の活用など、自助・共助・公助の総合力で対応することが必要となります。
 昨年は、台風や新型コロナウイルス感染症の影響により3年間中止となっておりました防災訓練を実施することができました。災害による被害をできるだけ少なくするためには、一人一人が日頃から災害に備え、万が一災害に遭ったときの身の守り方を確認しておくことが重要です。
 村では、今後も、安全を確保した上で、被害状況や危険個所などを具体的にイメージし、より実践的な訓練を行っていきたいと思いますので、ご協力をお願い致します。

消防業務

 常備消防のない当村にとって、消防団は、火災・地震・風水害など大規模災害時の避難誘導や救助活動を行うため、また、有事における地域の安心・安全を確保するために不可欠です。日夜献身的に取り組んでいる消防団員に対して改めて敬意を表すとともに、今後においても積極的な活動を期待します。
 近年、大規模災害が懸念される中、消防団員の確保と災害対応能力向上の必要性が以前にも増して高まってきております。
 今年度につきましても老朽化した車両の更新、東京都消防訓練所、日本消防協会、東京都消防協会などの指導を仰ぎながら、消防団の地域防災力の強化・充実に努めてまいります。

地域活性化企業人の導入について

 今年度も、地域活性化起業人の導入を予定しています。
 本制度によって、地域活性化起業人がこれまでに携わってきた、地域づくりのノウハウ・外部からの視点・民間の経営感覚やスピード感覚を得ながら、村の職員と共に、新島村の行政課題を洗い出し、その解決策について引き続き検討する取組を進めてまいります。

コミュニティ活動への支援

 村民のコミュニティ活動については、現在、自治会連合会を頂点とした活動を支援するため、各町会への活動費補助金および新島村地域力向上事業交付金を計上しております。
 今後についても、自治会や各コミュニティ団体の皆様と共に、地域課題の共有、解決を図っていくことが重要であると考えております。

定住化対策および空き家対策

 定住化対策については、新島村空き家バンク事業と新島村定住化対策事業交付金の活用を連動させ、空き家バンク登録件数の増加に取り組んでまいります。
 昨年度から、移住・定住に関する様々な用務に対応できる総合的な支援窓口を外部団体の協力を得て設置し、今年度も引き続き業務の質の向上を図るため、これらの取り組みを軸に、新島村における移住・定住の促進および関係人口の創出を進めてまいります。
 空き家問題については、今年度空き家実態調査を実施いたします。村内家屋や土地の所有者の皆様に適正管理をしていただけるよう、所有者の方と密に連絡をとりつつ、空き家問題の解決に向け取り組んでまいります。

光通信網の保守

 光回線海底ケーブルは、伊豆諸島内において3つのルートで繋がっており、この3年ほどは安定した運用がなされています。
 光回線通信網は、都内との情報格差を軽減するために必要な重要なインフラです。今後も東京都と協力し、光回線通信網の保守・管理を行い光回線の安定化に努め、村民の利便を図り、信頼を高めたうえで、加入者数の増加を進めて行きます。

産業振興について

 産業振興では、昨年新島観光協会の解散が決まりました。そこで村では、来島者や旅行計画をされる方々への情報発信や窓口対応などを当面の間、地域おこし協力隊制度を活用して行います。村として初めての試みであり、皆様のご理解、ご協力を頂きながら業務にあたっていく所存です。
 また昨年は、コロナ禍により冷え込んでいた島内経済の回復を図るため、誘致誘客事業の再開につきまして多くの事業者様から、ご理解、ご協力を得ることができました。今年度も様々な振興・経済対策を進めていきます。併せて、各団体をはじめとする助成につきましても引き続き取り組んでまいります。

農林業事業

 農業振興では、農業水利施設の長寿命化事業を進めてまいります。今年度は大場所井戸の改修工事に加え、次年度以降に計画している玄角井戸改修準備として、切り回しバイパス配管工事を行います。また、将来的な農業用水管理のため、デジタル技術の活用も検討いたします。
 換金作物を生産する認定農業者、認証農業者への農業経営支援として、肥料・資材などの購入支援補助を引き続き行い、負担軽減・規模拡大・生産率・出荷率向上を図ります。
 また、当村においては、耕作者の減少により遊休農地率が非常に高くなっております。国内の食料自給率が懸念されている中、遊休農地対策は重要な課題であるため、後継者の発掘・育成に向け支援策の見直しを行います。さらに、将来の農地利用の姿を明確化する地域計画を定め、農業委員会や農協などと協力しながら農地バンクを活用した農地貸借の斡旋を積極的に進めていく所存です。
 また、販路開拓としましては、連携自治体で開催されるマルシェや物産展などに生産者にも参加していただき、島野菜などのPRと販売促進を行っていきます。
 ふれあい農園においては、農業振興のための苗の安定供給のほか、若い世代にも農業、農作物への関心を持ってもらうため、イチゴ収穫体験を引き続き行っていきます。また、東京宝島サステナブル・アイランド創造事業によりデジタル技術の活用を検討し、スマートな農業を目指し、育てる楽しさ、収穫の楽しみが得られる形づくりに取り組んでまいります。
 有害鳥獣対策については、近年、山林での食害による木々の立ち枯れがみられ、その影響が心配されるところです。捕獲隊の方々には日々、駆除作業にあたっていただいておりますが、今後も生息実態調査とこれまでの駆除実績に基づいたデータにより、効率的な捕獲駆除を行っていきます。
 森林病害虫防除事業ですが、トビモンエダシャクは、より駆除効果の高い時期に実施できるよう調整します。また、松枯れ予防対策としましては、計画エリアへ樹幹注入による防除を実施します。松枯れ駆除は被害状況に応じ対処いたします。

水産事業

 水産振興について、後継者育成事業では、漁業への興味関心を広める取り組みとして、中学生・高校生を対象にした新島村ならではの漁業体験教室を計画しております。
 水産加工業について、くさやは江戸時代から生産される新島村を象徴する代表的な特産品の一つです。かつては多くのくさや生産事業者がありましたが、現在は5件となっています。新島の伝統食品を今後も残していくため、生産能力向上により供給力を高めるべく、冷風除湿乾燥機の入れ替え工事を実施いたします。
 また、水産加工組合と連携して物産展に積極的に参加し、「新島くさや」の販売とPRに努め、同様に式根島で生産されている鮮魚加工品も物産展などで販売してまいります。

観光・商工事業

 観光商工振興については、今後も新型コロナウイルス感染者数の増減によって、来島者数に影響があるかもしれませんが、昨年再開した各種スポーツイベント事業は、事業者をはじめ多くの住民の皆様に理解を得られましたので継続開催してまいります。
 また、今年は5年振りとなる「島じまん2023」が5月に開催されることとなり、新島村においては関係各所の協力を得ながら観光・特産品などのPR活動に取り組んでまいります。
 宣伝事業としましては、観光・来島促進を推し進めるため、新島・式根島の情報をテレビ・ラジオ・雑誌などの各種メディアで展開し、誘致誘客に繋げていきます。併せてSNSによる情報発信も行ってまいります。
 都立野営場である羽伏浦キャンプ場の利用については、昨年度よりも開場期間の延長や受入れ人数を拡大し、キャンプ目的の来島客による観光振興を図ってまいります。
 ハード事業では東京宝島サステナブル・アイランド創造事業において、温泉ロッジ・ガラスミュージアムの改修工事を、新年度から2か年計画で予定しています。温泉ロッジについては、近年の需要を踏まえ、少人数のお客様にも応じられる形とし、コーガ石や新島ガラスを内外装に使用した、地域資源をPRできる宿泊施設へと改修を進めます。併せてガラスアートミュージアムについては、新島ガラスやコーガ石の価値・魅力をより伝えるため、周辺施設での展示や展示手法の見直しなど含め改修してまいります。
 物流関係の事業としましては、平成24~25年に整備した冷凍コンテナの老朽化に伴い、3か年計画で全ての更新整備を進めます。今年度は4基の更新を計画しております。

健康で明るい暮らしのできる村を目指して

 介護保険では、高齢化率の増加に伴い、介護給付費が年々増大し、更なる利用者増が見込まれておりますが、本年度、3年毎の事業計画の見直しを行い、適切な運営を図ってまいります。
 式根島福祉健康センターについては、式根島の地域福祉、高齢者福祉などの拠点として、週2回のデイサービスを行うほか、ホームヘルプサービスの拠点、コロナワクチンの予防接種や介護予防教室の会場、また、診療所帰りの高齢者や放課後の小学生などの交流の場として利用されています。これからも、幅広く多世代の村民にご利用いただける施設となるよう取り組んでまいります。
 また、式根島温泉憩の家は、バリアフリー化などを施し、より快適で安全に利用できる施設となるよう改修を進めてまいります。
 新島老人ホームは、常に10名から20名の入所希望者があり、今後も施設介護を必要とする方の増加が見込まれます。このような状況を少しでも改善するため、さわやか健康センターでの介護予防教室など、介護予防に重点をおいた各事業を展開し、介護を必要とする高齢者の減少を目指してまいります。また、健全な施設運営のため、必要な支援は行ってまいりますが、現状の整理・分析を行った上で、経営の改善を促してまいります。更に数年来の課題である働き手不足についても、島内外での人材確保・人材育成に努め、安定的な人材確保が実現されることを期待しております。
 従来から実施している独居高齢者、高齢者世帯等への見守り活動については、関係機関と協力し、感染症対策を徹底しつつ、きめ細かい対応を心掛け、個々が抱える問題などに適切かつ迅速に対応してまいります。
 障害者福祉については、障害者が必要なサービスをスムーズに利用することができるよう、障害者・障害児の相談支援体制の強化に努めるほか、障害者が地域で安心して働けるよう、就労支援事業を継続してまいります。今後も、障害者の方が自立した生活を送れるような仕組みづくりを推進してまいります。
 児童福祉については、子育て世帯への経済的支援として、18歳までの医療費助成を継続してまいります。
 村立保育園については、これまで同様、心理士による保育園児の園内での行動観察および心理判定を実施し、専門的な助言・指導をいただきながら、心身ともに健やかな成長を支える保育を目指すと共に、生活形態など多様化する子育て世帯のニーズに対応できるよう検討してまいります。
 子育て支援については、子ども家庭支援センターが中心となり「総合相談」「家庭訪問」などを通じ、地域の子育てに関して、支援を実施しております。昨今の虐待や育児に対する諸問題についても、東京都児童相談センターをはじめ、保育園・各学校・診療所・警察など島内各関係機関と横断的な連携体制のもと対応してまいります。
 医療保険制度の中で、後期高齢者医療については、今後も東京都後期高齢者医療広域連合と連携し、安心して医療を受けられるよう制度の円滑な運営に努めてまいります。
 国民健康保険については、高齢者や低所得者の加入割合が高く、構造的な問題を抱えており、事業運営はますます厳しい状況にあります。財政運営の責任主体が東京都となり、財政運営の安定化を図るため、税額を調整していくとともに、保険税収納率の更なる向上を目指しつつ、事業の健全化を目指してまいります。
 また、医療費の削減については大きな課題となっており、特定健康診査などの受診率向上、生活習慣病にならない生活指導の充実強化も推進し、医療費の抑制に反映できるよう、さわやか健康センターをはじめ、関係部署とともに、取り組んでまいります。
 さわやか健康センターでは、子どもから高齢者まで住民の健康づくりに関する事業を展開しており、健康診査・各種がん検診については、感染症対策に努めた村内検診を実施し、疾病の早期発見・早期治療につなげてまいります。
 母子保健については、子育て世代包括支援センターの体制により、村の専門職が乳幼児健診、子育て相談などを実施し、妊産婦・乳幼児・保護者の心身の健康増進の支援を継続してまいります。
 予防接種事業については、村民の感染症の予防や重症化を防ぐために、小児の定期予防接種スケジュール相談、季節性インフルエンザワクチン接種などを実施いたします。新型コロナウイルスワクチン接種は、国の方針に基づき、医療機関と連携して対応してまいります。
 健康増進事業については、教室や健康講座を開催し、住民の健康意識・予防意識の向上に努めてまいります。
 食育事業については、子どもから大人・高齢者までつながる、ひろがる食育をめざし、関係機関や地域と連携し、各ライフステージへの事業を展開してまいります。

安心と信頼性のある医療業務

 診療所においては、医科・歯科ともに、東京都並びに協力病院などのご尽力により、本年度においてもスタッフの不足は生じておりませんが、今後も、協力病院などとの連携を密にし、良好な関係を築くことにより、特に医師の確保について万全な体制を構築してまいります。
 専門診療についてですが、順天堂医院並びに昭和大学病院のご協力のもと、6科19回延べ38日実施をしてまいります。
 診療所内の設備、機材などにつきましては順次更新しており、本年度の主なものとして、本村診療所は透析装置、式根島診療所は自動血球計数装置、両診療所の歯科についても機器更新を予定しています。今後も耐用年数などを考慮し早めの更新を進めるとともに、機器の充実を図ってまいります。 

循環型社会の構築を目指して

 環境衛生関係について、焼却施設である新島村清掃センターは、式根島地区の可燃ごみも受入れ、順調に稼働しております。
 今後も適正なごみ処理施設の運営を行うと共に、ごみの減量化、再資源化推進に向けた、施設整備計画策定を目指し、調査・検討を行ってまいります。
 一般廃棄物安定型最終処分場については、新島、式根島とも次期最終処分場および最終処分のあり方について具体的な検討を行う時期にきており、新たな循環型社会形成推進地域計画の策定を東京都と協議し、検討してまいります。

生活の基盤整備

 道路整備事業について、新島地区においては、低地に位置し豪雨時に冠水の恐れがある路線から整備を進め、近隣宅地への流入を防ぐと共に、歩行者および車両の快適かつ安全な通行を確保します。式根島地区においては、「下水道整備事業」を優先的に促進し道路整備を進めてまいります。日頃の維持管理については、路面や交通安全施設を日々点検し、不具合や危険箇所は速やかに補修、清掃を行い安全・安心な村内通行の確保に努めてまいります。
 公園事業については、幼児から高齢者まで住民の憩いの場となるよう施設の安全性を常に考慮した維持管理に努め、簡易修繕にあっては即時対応し、大型遊具入替えなどの大規模改修については、計画的に進めてまいります。
 村営住宅維持整備事業について、経年劣化などに伴う大規模改修にあっては、「公営住宅等長寿命化計画」に基づき計画的に行い、日々の管理においては故障や不具合に即応すると共に、入居者の退去時に合わせリフォームを行い、住宅機能の改善および利便性の向上に努めてまいります。
 簡易水道事業については、人口減少の影響により事業運営を支える使用料収入が年々減少している状況が続いております。また、各施設や設備においては老朽化が進行しているものが多くなっており、今後の大規模な更新事業に向け優先順位や他事業との連携、財源確保の見通しなどを勘案し計画を策定すると共に、より一層健全運営に努め、安全・安心な水道水の安定供給を図ってまいります。
 下水道事業については、本村処理区の全面供用開始に向け管渠敷設工事を引続き行うと共に、接続率向上を図ってまいります。
 また、式根島処理区については、処理場の整備に遅れが生じており、村民の皆様には大変なご不便、ご迷惑をお掛けしております。 生活に直結する大規模事業であり、一刻も早く供用開始となるよう、促進を図ってまいります。
 また、令和6年4月から移行になる公営企業法適用化に向けて、上下水道とも準備を進めてまいります。
 港湾整備については、離島の住民生活にとって重要なライフラインであり、産業・経済の振興に欠かすことのできない基盤施設です。国および東京都の整備計画を踏まえ、海運業者や漁協などの関係者から意見を聴取し、整備手法や優先順位について村として要望を一本化し、事業の早期実現に向け議会および関係各位と共に積極的な要望活動を行ってまいります。

連絡船事業

 2月4日に発生いたしました連絡船にしきの座礁事故に関しましては、村民をはじめ多くの方々に多大なご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。1日でも早く運航できるように最善を尽くしてまいりますので、何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。運航再開後は、両島のPRなど積極的に情報発信し利用率の向上を目指してまいります。
 また、燃料高騰などの影響により厳しい運営状況が続いていますが、通勤・通学者、物資の運搬など欠かすことの出来ない移動手段となっており、今後とも村民のニーズに答えられるよう高い就航率、快適性を確保すると共に、安全運航に努めてまいります。

教育・文化の振興

 教育行政においても、人口減少や少子化が進む中、環境の変化により、新たな課題も出てきています。そのため、将来の一層の変化も見据えた中で、対応していくことが重要です。
 また、まだまだ続くであろう新型コロナウイルス感染症の影響下での教育活動となることを踏まえ、感染症対策を継続しながら、今まで以上にウィズコロナの視点のもと「できる限りの教育活動」の確保と「学校の新しい生活様式」の定着を図っていくことに努めてまいります。
 学校教育の課題の一つが、生徒の人員確保です。そのため、高校生の離島留学を開始し、今年度は2名の受け入れを予定しています。今後も継続した事業となるよう、新たなホームステイ先の確保や支援に努めてまいります。中学生・小学生の受け入れについても、実現に向けて研究・検討を続けてまいります。
 学校活動としては、引き続き「新島村連携型一貫教育」を主として「中高連携型一貫教育」そして「式根島小中一貫校」の確実な推進に努めてまいります。式根島学園の施設一体型計画の検討に向けては、校舎など施設の現状を把握するため、専門家による詳細な調査を行います。
 特別支援教育については、障害種別に対応した教育が課題となっており、そのための検討と準備を進めてまいります。
 不登校の児童・生徒の居場所や学びの場として3年目を迎える新島村教育支援センターは、学校との連携に、より一層努めてまいります。
 また、学校活動と地域づくりが、より深く連携していく関係や仕組みを整えていくことも必要です。そのために学校と家庭、地域、社会における「コミュニティ・スクール体制の構築」や「学校地域協働活動体制づくり」に向けて準備を進めてまいります。学校の「総合的な時間・探求学習」では、「観光」というジャンルをベースにした「観光教育」という学習にも、力を向けていきます。
 社会教育については、青少年健全育成事業やスポーツ推進事業など、コロナ禍で中止や制約を余儀なくされていますが、今後も引き続き、子供たちの体育活動、スポーツ推進を通した健全育成に努めてまいります。また、社会教育推進において、子供くらぶなどNPO団体の役割はとても大きく、今後も学校と地域全般の社会教育向上への協力に期待するところです。
 村民運動会や駅伝・ロードレース大会などの社会体育については、人口減少問題もあって、減衰傾向を余儀なくされています。今後は、現在の地域環境や時代にあった内容に改善し、地域活力の向上に繋げていくよう努めます。また、学校における体育活動を支える力としても、社会体育活動は必要です。地域内での人材確保など課題はありますが、検討を続けてまいります。
 友好町村との対外交流事業については、ここ数年、新型コロナウイルス感染症の影響により交流が止まっていますが、感染状況に注視しつつ再開していく所存です。
 生涯学習や文化振興については、引き続き博物館を主として、村民への学習や文化に触れる機会を創ると共に、自然や歴史・文化に関する発信活動や啓蒙活動を行ってまいります。
 昨年11月には、国指定重要無形民俗文化財「新島の大踊」が、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。またコーガ石建造物を国の登録有形文化財に申請する動きも進んでいます。こうした新島村独自の歴史や文化を後世に引き継ぐと共に、地域づくりに積極的に活かしていくことを検討してまいります。

 以上、令和5年度の施政方針について申し上げました。

 これまでと違う「新たな日常」を迎えるにあたり、新島村の村政を担う者として、職員と共に村民の皆様の生命・財産を守るため、令和5年度も全力を傾注していく所存であります。
 村民の皆様並びに議員各位におかれましては、なお一層のご支援、ご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

令和 5年 3月 3日
村長 青沼 邦和

お問い合わせ先

新島村役場企画財政課企画調整室
〒100-0402 東京都新島村本村1丁目1番1号
電話:04992-5-0204内線204 FAX:04992-5-1304

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