令和3年度の施政方針

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令和3年度施政方針

 昨年より新型コロナウイルス感染症の流行により、新島村のみならず、日本・世界中で様々な困難に直面しています。こんな状況であるからこそ、「村づくりの主人公は村民である」という信念を第一に、村民の皆様と同じ目線で様々な事業に取り組み、今後もこの姿勢を堅持してまいります。本年度はより良い村づくりを進める村政運営の指針である『基本構想』、村の将来像とそれを達成するための課題や施策を実施する『基本計画』からなる、新島村第3次総合計画が策定されます。先月には諮問機関である新島村総合開発審議会による審議が終了し、現在、取りまとめ作業を行っているところであります。皆様には次回の定例会でお示しできるよう考えております。今後は、新たな総合計画に基づき、事業の着実な推進に取組み、村政運営に努めてまいりますので、一層のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。それでは、令和3年度の主要な事業につきまして、ご説明いたします。

健全な財政運営を目指して

 国は、予算編成に当たって、我が国の財政の厳しい状況を踏まえ、歳出全般にわたり、聖域のない徹底した見直しを推進しております。また、地方においても、「経済財政運営と改革の基本方針2020」を踏まえて、一般財源の総額を確保しつつ、国の取組と基調を合わせ、徹底した見直しを進めることとしています。そのような基本方針により編成された国の予算において、地方交付税の総額は前年度比5.1%、8,503億円増額の17兆4,385億円と大幅な伸びとなっております。東京都においては、「厳しい財政環境の中にあっても、都民の命を守ることを最優先としながら、東京の経済を支え、その先の未来を見据えて、都政に課せられた使命を確実に果たしていく予算」と位置付け、将来にわたって成長し続ける東京の実現に向け、戦略的な取り組みを進めていくとしています。また、成熟社会に対応した行政サービスの展開として、多摩・島しょ地域の一層の振興を図るための「市町村総合交付金」につきましては、対前年度比5億円増の585億円が計上され、市町村への財政支援が図られております。当村の令和3年度予算は、一般会計予算額38億3千万円で、対前年度マイナス11.7%、金額にして5億947万3千円の減額予算となっております。主な減額の要因は、製氷貯氷冷凍冷蔵施設改修や、湯の浜露天温泉避難路整備などの普通建設事業費及び、災害復旧事業に係る予算となります。また、特別会計の予算総額は、25億2,607万8千円で、前年度比約5.0%の増額となっております。特別会計の各事業はきびしい財政状況でありますが、一般会計からの繰出金により、円滑な運営と、安定した住民サービスの提供を図ってまいります。少子高齢化に伴う社会保障関係経費や、老朽化した公共施設の更新及び維持管理など、引続き多額の財政需要が見込まれるなか、歳入面において、地方財源の確保として増額された普通交付税額ですが、当村における令和3年度の普通交付税交付額は、令和2年度国勢調査の人口減などの要因により、前年と比較し微減する見込みとなっております。依然として財源の確保が厳しい状況が続いておりますが、基金や地方債の有効活用を図りながら、堅実かつ効率的で無駄のない、財政運営に取り組んでまいります。

職員の定員管理・人材育成

 行政の職務は、村民のニーズに対応するため、業務の変動とともに総量は増加してきており、職員の効率的な配置をする必要があります。さらに、職員の育成については、限られた職員数で、多様化、高度化する行政需要に応えていくためには、職員一人ひとりの意欲を高め、能力を向上させていくことは常に取り組んでいかなければならない課題であり、従来からの研修に加え様々な角度からの人材育成を行う必要もあります。これまでと同様に必要な知識と技術等スキルアップを図るために、職員研修所等での研修に積極的に参加するとともに、専門研修等の職務に沿った知識を習得し、公務員として地域住民の原動力になるよう努めてまいります。また、職員一人ひとりが意識を高く持ち、日ごろから自己啓発に努める必要があると考えます。職員が全体の奉仕者として公共のために勤務すること、さらに、公務における規律と秩序を維持することなど、職業倫理にもとづいた職務遂行に努めてまいります。

住民の生命と財産を守る

 防災事業について、東日本大震災から早10年が経過しようとしている中、先月2月13日福島県沖において、M7.3、震度6強の地震が発生いたしました。この地震は東日本大震災の余震であると気象庁は発表いたしましたが、今後において、南海トラフ地震の発生も危惧されていることや、世界的にも気候変動による異常気象が増加するなど、我が国においても過去に例をみない甚大な被害をもたらす自然災害が各地で発生しております。また、新型コロナウイルス感染症の流行により、今までの生活が一変してしまう、経験したことがない状況に見舞われており、当村においても、これらの影響は計り知れないものとなっております。このことから、あらゆる種類、あらゆる規模の災害に備えた対応策が急務となっておりますが、昨今の各種災害において、公助による支援だけでは対応が困難となっており、これからは、住民一人ひとりが「自分の身は自分で守る」という自助能力を高め、共助の担い手である自治会の防災力を向上させ、事業者の組織力や機動力の活用など、自助・共助・公助の総合力で対応することが必須であります。今後も各種災害に対応するべく防災事業に取り組むと共に、「災害に強い村づくり」を実践していくため、今までに経験した各種災害の教訓等を活かし、将来を見据えた現計画の見直しを図りながら、防災対策、防災力の向上を目指してまいります。最後に、本村・式根島地区で平成29年度より継続して実施しておりました津波避難施設整備事業が令和2年度で完了となり、若郷地区においても、令和2年度から着手しております若郷防災コミュニティセンター(仮称)が令和3年度で完了となります。防災事業におきましては、今後とも議会をはじめ各関係機関のご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

消防業務

 消防署のない当村にとって、消防団は地域防災の要となる存在です。異常気象などにより地域住民の生命財産を脅かす災害が多数発生しております。年々消防を取り巻く環境は複雑多様化する一方で、その必要性は益々高くなっています。その重責を担い日夜献身的に臨んでいる消防団員に対しまして改めて敬意を表すとともに、今後においても積極的な活動に期待します。村としても引き続き日本消防協会、東京都消防協会、消防訓練所等の指導を仰ぎながら消防団員の災害対応能力の向上に努めるとともに、より一層の連携を図り安全安心な村づくりを進めてまいります。

コミュニティ活動への支援

 村民のコミュニティ活動については、現在、自治会連合会を頂点として、各町会、各コミュニティ団体が様々な活動を行っております。今後も、これらの活動を支援するため、各町会への活動費補助金および新島村地域力向上事業交付金を計上しております。都の施策としても、都内自治会連合会の代表者等を委員とした「東京都地域活動に関する検討会」が設置されており、島しょ部唯一の自治会連合会である当村の自治会連合会長が委員として参加しております。新型コロナウィルス感染症が流行し、直接の交流が難しくなったからこそ、自治会や各コミュニティ団体の皆様が新たなつながりを再構築し、地域課題の共有、解決に取り組むことが重要であると考えておりますので、引き続きご尽力を賜りたいと存じます。

定住化対策および空き家対策

 定住化対策については、「新島村空き家バンク事業」と「新島村定住化対策事業交付金」の活用を連動させ、移住者向け住宅のストックを増やすことにより、一定の成果を上げております。本年度は、定住化対策の専門家を講師として招き、島内の団体等に協力を仰いで、移住希望者をサポートする仕組みづくりや「新島村定住化体験住宅」「クリエートセンターオフィス」の活用等を検討し、新島村における定住化対策を進めて行きます。また、空き家問題については、今後も「新島村空き家等対策協議会」の皆様のご協力を得ながら「新島村空き家等対策計画」を基に「空き家等の発生抑制」「空き家等の適正管理」「空き家等の利活用」の三本柱により、村内家屋および土地所有者の皆様に適正管理を実施していただけるよう、所有者の方と密に連絡をとりつつ、空き家問題の解決に向け取り組んでまいります。

光回線通信網の強靭化

 光回線通信網については、令和元年度に海底光ファイバーケーブルの事故及び故障による光回線の不通が発生したことを受け、東京都において、令和2年度に御蔵・神津島間の復旧工事、利島沖の海底ケーブルを利用した、大島・新島を繋げるバイパス工事を行い完成しております。現在の光海底ケーブルの状態は、「大島・利島・新島・式根島ライン」・「大島・新島・式根島ライン」「御蔵・神津・式根島・新島ライン」の3ルートで繋がっています。東京都では新たに、海底光ファイバーケーブルの維持強化のため、調査・研究を行う予定でおります。新島村としてもこれに協力し、光回線の安定化に努め、村民の利便を図り、信頼を高めたうえで、加入者数の増加を進めて行きます。

島の経済を支える産業の振興

(観光・商工事業)

 個々の産業についてご説明する前に、令和2年度は、すべての産業において新型コロナウィルス感染症が大きな影響を与えた年でした。未だ終息をしておらず、ようやく国内にワクチンが入ってきてはいるものの、先行きが見えない状況が続いています。そのような中、観光業については、昨年4月6日の「来島自粛のお願い」、翌7日の国の「緊急事態宣言」発出にはじまり、年間を通して来島者が激減した年でした。夏場に向けて感染状況は一時落ち着きを取り戻したかに見え、GOTOキャンペーンなども始まりましたが、秋からの第2波、冬の第3波、現在も続いている再度の「緊急事態宣言」の発出と、観光産業は一年を通じてほぼ停止状態でした。観光業は商流が広く、他産業に大きな影響を与えると言われておりますが、感染予防対策も含め、まさに商業や飲食業などには大きな打撃となったと思っています。冒頭申し上げましたが、現在においても先行きは見えておりません。しかし、確実に振興策を講じていく必要があります。昨年は島じまん2020はじめ、すべてのイベントや物産展が中止又は延期となりました。そのような中、村ではこれまでと違った観光へのアプローチの検討や村内団体との協力体制の構築に注力してきました。キーワードは「連携」です。今更言うことではないかもしれませんが、実際には、各団体間の連携が取れていなかったり、同業の連携すら、ままならなかった現状がありました。ピンチをチャンスに変えていくためには、村内団体が連携し、シナジーを生み出していくことが必要です。この一年を通して定期的に意見交換をするなど、オール新島村で取り組んでいこうとする土壌が出来つつあると手ごたえを感じています。来年度は、更にステップアップできるよう、取り組んでまいります。観光イベント等については、感染症予防対策をしっかりと講じたうえで、実施する見込みで予算措置させていただいておりますが、全てのイベントについて、開催の可否について、その都度、適切に判断させていただきます。観光戦略については、昨年度から取り組みを始めた「自治体連携」をさらに進め、港区との連携事業及び区役所本庁舎を始め区関連施設のデジタルサイネージを活用させていただき、区民に新島村の魅力を直接発信するなど、新たな観光宣伝を展開していきます。渋谷区においても、同様にデジタルサイネージを活用させていただくとともに、渋谷区と新島村の共同事業として「渋谷区民の新島村旅行への助成事業」を各観光協会の協力をいただきながら実施してまいります。また、YOUTUBEを活用した動画広告宣伝事業も新たな取組として展開してまいります。令和2年度に、各産業団体において、各々の産業の将来を見据えた事業計画を策定したうえで、それら事業に活用してもらう交付金を交付させていただきましたが、特に観光協会における取組について、他産業としっかり連携を取りながら、村とともに進めていくために、今年度においては、その運営について特別に支援していくこととしました。この支援については、定額的なものではなく毎年度精査していくものですが、協会長をはじめ理事の方々としっかりと話し合いを持ち、村の意向もしっかりと伝えたうえで決定したものですので、今後の取組に大きな期待をしているところです。もちろん、村としても一緒になって観光振興に取り組んでまいります。

(農林業事業)

 農業については、昨年から取り組み始めたICT事業を強化するために、東京都の協力をいただき、東京宝島事業で、通販事業で活用できる「新島村特産品用段ボール」を作成いただきました。今後においても、更に通販事業や販路拡大事業に取り組んでまいります。認定農業者に対しては、種苗や資材などを支援する農業推進補助、および山村・離島振興施設整備事業補助などを引き続き実施してまいります。ふれあい農園では、ハウスの災害復旧事業が終わり、完全な形での施設の復旧が出来ました。今後についても、苗の安定供給を推進していくとともに、昨年度からはじめた農協との連絡会などを通じて、需要や要望などの情報を共有し、毎年度の農園の事業計画に活かしながら、新島村の農業振興の拠点となるべく努力してまいります。また、農業用水事業については、本定例会で補正予算計上させていただきましたが、若郷淡井浦の井戸に不具合が生じておりますので、早急に対応し、農家の皆様にご不便をかけないよう、引き続き安定供給に努めてまいります。平成30年度からの3か年事業で実施してまいりました「若郷久田巻地区の排水対策工事」が完了し、今年度においては、圃場整備後の補償補填業務を実施してまいります。農家の皆様にはご不便をおかけしました。ご理解ご協力に感謝いたします。有害鳥獣対策については、東京都の支援をいただき捕獲事業を行っておりますが、年々捕獲頭数は減少傾向にあり、生息頭数が減少に転じていることが予測されておりますが、今年度は生息域・生息頭数調査を実施し、実態を調査したうえで、対策を講じていきたいと考えております。

(水産事業)

 水産事業については、にいじま漁協において、新たなブランディング事業も取り組まれているところですが、村としても各団体との連携も視野に入れつつ、助言や協力してまいります。後継者育成事業では、昨年から2名が新島村の漁業の担い手として従事しておりますが、今年度においてもさらに2名の後継者候補が研修プログラムに参加する見込みとなっております。式根島養殖場については、昨年はコロナ禍により、約1,000尾の売り上げ減少があり、出荷魚が多く残っておりますが、加工品としての可能性や学校給食を始め、様々な利活用の道を探りながら、「式根島特有の養殖魚」としての価値の向上に努めていくとともに、新たな可能性を探求するため、「タカベの養殖」にも取り組んでまいります。水産加工業については、依然としてくさやの販売が低迷していますが、農業や漁業とともに、ECサイトを活用した販路拡大や販売量の確保などに取り組みながら、村の地域産業としてのさらなる発展と運営基盤の強化を図ってまいります。産業全般について述べさせていただきましたが、コロナ禍をきっかけに、各産業がさらなる連携をもって基盤強化をはじめとして産業連携によるシナジーが生まれるよう、村としても積極的に取り組んでいきますので、関係各位並びに村民の方々のさらなるご理解ご協力をお願い申し上げます。

健康で明るい暮らしのできる村を目指して

 健康で明るい暮らしを続けることは、村民だれしもの願いです。今後も医療、福祉、介護等の関係機関と連携を図りながら、健康で生き生きと暮らせる村を目指してまいります。介護保険は、高齢者を支えていく社会保障制度として定着しておりますが、高齢化率の増加に伴い、介護給付費は年々増大し、更なる介護保険の利用者増が見込まれております。そのため介護保険事業計画では、今後の3年間の給付を見込むと、保険料の負担分に不足が生じることから、計画に基づき、保険料の見直しを行い適切な介護保険事業の運営を行ってまいります。「式根島福祉健康センター」については、式根島の地域福祉、高齢者福祉等の拠点となる施設として建設いたしました。施設内の備品等を整備し開所に向け準備し、4月開所を予定しております。村内唯一の介護施設を運営している、はまゆう会に介護事業の通所介護、訪問介護等を行って頂き、村や社会福祉協議会において、介護予防等の事業やサロンなどの利活用を図ってまいります。新島老人ホームは、現在、要介護3以上の方14名が入所希望者として待機しておりますが、今後も施設介護を必要とする方は島外を含めると増加傾向となると思われますので、このような状況を少しでも改善するために、介護予防に重点をおいた事業を実施し、介護を必要とする高齢者の減少を目指してまいります。また、健全な施設運営のため、必要な運営費補助は継続して行いますが、今後、問題点などの整理を進めて頂き、経営改善に必要な施設規模の整理を行って頂きながら、大規模改修と合わせた計画を進めていくとともに、数年来、介護職の人材確保が大きな課題の一つであることから、島内外での人材確保について情報を共有し、1人でも多く介護人材が増えることを期待しています。従来から実施している独居高齢者、高齢者世帯等への見守り活動については、民生・児童委員を中心に、関係機関と協力しながら、感染症防止策を徹底しつつ、きめ細かい対応を心掛け、村民が抱えている問題等に対し、適切かつ迅速に対応してまいります。障害者福祉については、今年度も障害者が必要なサービスをスムーズに利用することができるよう、障害者・障害児の相談支援体制の強化に努めるほか、障害者が地域で安心して働けるよう、引き続き就労支援事業を実施してまいります。また、これらの事業のみに頼ることなく、総合的に障害者就労を進めていけるような体制づくりの検討を行うとともに、村内事業者と連携した、障害者の就労機会確保のための仕組みづくりを推進してまいります。児童福祉については、子どもの医療費に対する助成に加え、村の単独事業として高校生の医療費助成を実施しておりますので、子育て家庭世帯の経済的支援として、継続して医療費の助成を行ってまいります。村立保育園については、これまでと同様心理士による保育園児の園内での行動観察及び心理判定を実施し、専門的な助言・指導をいただきながら、心身ともに健やかな成長を支える保育を目指してまいります。子育て支援については、子ども家庭支援センターが中心となり「総合相談」「家庭訪問」などを通じ、地域のすべての子育てに関して、支援を実施しております。昨今の虐待や育児に対する問題についても、東京都児童相談センターを初め、保育園、各学校、診療所、警察など各関係機関の横断的な連携体制のもと対応してまいります。「新島もんもクラブ」支援事業については、今後も会員の増強を目指し、利用者の意見に耳を傾け、当村の現状に則した、真に必要なサービスを提供し、村として子供一人ひとりの育成をサポートする事業を展開してまいります。医療保険制度の中で、後期高齢者医療については、今後も東京都後期高齢者医療広域連合と連携し、高齢者が安心して医療を受けられるよう制度の円滑な運営に努めてまいります。国民健康保険については、高齢者や低所得者の加入割合が高く構造的な問題を抱えていることから、財政基盤は脆弱となっており、国保事業運営はますます厳しい状況にあります。財政運営の責任主体が東京都となったことから、財政運営の安定化を図ることとなり、税額の改正による赤字解消を進める必要があります。このため、昨年に引き続き村民の皆様の負担が過度にならぬ様に複数年かけ調整していくとともに、赤字繰り入れの解消、公平性の確保の観点からも国民健康保険税の収納率の更なる向上を目指しつつ、事業の健全な運営を図ってまいりますが、新島村における現状を国、東京都に伝えつつ住民負担の削減につながる補助等の要望も併せて行ってまいります。また、医療費の削減については大きな課題となっており、特定健康診査などの保険事業を検討し、生活習慣病にならない生活指導の充実強化も推進し、成果が医療費の抑制に反映できるよう、さわやか健康センターをはじめ、関係部署とともに、取り組んでまいりたいと考えております。さわやか健康センターは、「村の保健サービスの拠点」として検診事業、母子保健事業、精神保健事業、食育事業など、子どもから高齢者まで住民の健康づくりに関する事業を展開しております。健康診査、各種がん検診については、感染症拡大防止対策に努めて実施し、健診結果をていねいに説明して疾病の早期発見・早期治療につなげていきます。母子保健については、全ての子育て家庭に対して妊娠期から専門職が関わることにより、出産・育児に関する不安を軽減するとともに、妊娠期から子育て期にわたって切れ目なく支援を行い、妊婦・乳幼児・保護者の心身の健康増進に努めます。介護予防事業については、新島・式根島で実施している介護予防教室を引き続き行ってまいります。また、今年度は、介護予防サポーター養成講座を開催し、村の介護予防事業の補助や地域で介護予防活動を行う人材の養成に努めてまいります。予防接種事業については、本年度から住民接種が始まる新型コロナウイルスワクチン接種、乳幼児の予防接種、インフルエンザ予防接種などを実施します。新型コロナウイルスワクチン接種事業は、各診療所と連携し庁内の連携体制も整え、スムーズなワクチン接種を進めてまいります。食育事業については、昨年度策定した「第3期新島村食育推進計画」に沿って「子どもから大人・高齢者まで途切れない食育」をテーマに、地域と連携し村民へ幅広く情報を提供することを重点課題とし、今年度も食育の普及に努めてまいります。

安心と信頼性のある医療業務

 へき地町村における医療人材の確保は、村民の皆様への安全かつ安定的な医療の提供を継続していくために大きな課題となっています。幸いにも新島村においては、医科・歯科ともに、東京都並びに協力病院等のご尽力により、本年度においてもスタッフの不足は生じていませんが、今後も、協力病院等との連携を密にし、良好な関係を築くことにより、特に医師の確保について万全な体制を構築してまいります。昨年度に続き、本村診療所については自治医大卒業医の派遣がなく、順天堂医院から2名の派遣をいただくこととなっております。式根島診療所については、従来通り、自治医大卒業医の派遣が都より継続されます。また、歯科については、本村・式根島診療所ともに日大歯科病院からの派遣が継続されます。昨年度から引き続き、式根島診療所歯科においては、土曜日を普通診療日とし、週6日診療を実施してまいります。専門診療についてですが、順天堂医院並びに昭和大学病院のご協力のもと、昨年度と同数の6科18回延べ36日実施の予定で調整が完了していますので、住民の皆様には4月早々に周知いたします。診療所内の設備、機材等につきましては順次更新しておりますが、本年度につきましては、本村診療所は、個人用透析装置、心電計、式根島診療所については生化学自動分析装置、ベッドサイドモニター、心電計の更新を予定しております。今後も耐用年数等を考慮し早めの更新を進めるとともに、機器の充実を図ってまいります。また、施設整備については、医療従事者住宅の建設を予定しております。今後も、村民の皆様の健康を守るため、スタッフ一丸となって努力してまいりますので、ご理解ご協力をお願いいたします。

循環型社会の構築を目指して

 環境衛生関係については、新島村循環型社会形成推進地域計画に基づき、令和元年度、新島村清掃センターとして、新たな焼却施設の整備が完了し順調に稼働しております。今後も適正なごみ処理施設の運営を行っていくと共に、ごみの減量化、再資源化に向け、村の役割、住民の役割、事業者の役割を明らかにし、新島村の状況に適合した取り組みに努めてまいります。一般廃棄物安定型最終処分場については、新島、式根島とも次期最終処分場及び最終処分のあり方について具体的な検討を行う時期にきており、新たな循環型社会形成推進地域計画の策定を今後の財政状況を踏まえ、東京都と協議し、検討してまいります。また、令和元年度の台風災害により発生した、災害等廃棄物処理作業も終了しましたが、今後も災害発生に備え、その教訓を生かし災害廃棄物処理計画を参考に対応してまいります。

生活の基盤整備

 道路整備事業についてですが、新島地区においては、低地に位置し豪雨時に冠水の恐れがある路線から管渠型側溝を整備し近隣宅地への流入を防ぐと共に、歩行者及び車両の快適かつ安全な通行を確保します。 また、現在、通行禁止区間のある村道『羽伏浦バイパス線』及び『和田浜線』につきましては、海岸線の保全対策と並行し対策を講じてまいります。式根島地区においては、昨年度から着手した『下水道整備事業』を優先的に促進し、管渠敷設後の道路整備を計画します。 続いて日頃の維持管理についてですが、路面や交通安全施設を日々点検し、不具合や危険箇所は速やかに補修、清掃を行い安全・安心な村内交通の確保に努めてまいります。公園事業については、遊具やベンチ、その他施設の点検等を行い、安全を常に考慮した維持管理に努め、簡易修繕にあっては即時対応し、大型遊具入替え等の大規模改修については、優先順位を定め年次ごと計画的に進めてまいります。村営住宅維持整備事業については、経年劣化などに伴う大規模改修にあっては、昨年度作成した『公営住宅等長寿命化計画』に基づき計画的に行い、日々の管理においては故障や不具合に即応すると共に入居者の退去時に合わせリフォームを行い、住宅機能の改善及び利便性の向上に努めてまいります。簡易水道事業については、人口減少の影響により事業運営を支える使用料収入が年々減少している状況が続いており、各施設や設備においては老朽化が進行しているものが多くなっております。 今後の大規模な更新事業に向け優先順位や他事業との連携、財源確保の見通し等を勘案し計画を策定すると共に、より一層健全運営に努め、安全・安心な水道水の安定供給を図ってまいります。下水道事業については、本村処理区の全面供用開始に向け管渠敷設工事を引続き行うと共に、接続率向上を図ってまいります。また、式根島処理区については、計画に遅れが生じていましたが、昨年度から管渠及び処理場の整備に着手しております。 生活に直結する大規模事業であり、村民の方には大変なご不便、ご迷惑をお掛けしておりますが、一刻も早く多くのご家庭が供用開始となるよう厳しい財政状況のなかではありますが、事業財源の確保に努め、事業を進めてまいりますので、引続きご理解、ご協力をお願いいたします。港湾整備については、離島の住民生活にとって重要なライフラインであり、産業・経済の振興に欠かすことのできない基盤施設であります。 昨年度においては各港、漁港において都市計画区域と臨港地区の指定を行うことにより港湾施設としての位置付けが明確になりました。 今後の整備については、国及び東京都の整備計画を踏まえ、海運業者や漁協等の関係者から意見を聴取し、整備手法や優先順位について村として要望を一本化し、事業の早期実現に向け議会及び関係各位と共に、積極的な要望活動を行ってまいりたいと思っておりますので、ご協力をお願いいたします。

連絡船事業

 連絡船事業については、厳しい運営状況が続いていますが、地域間交流や通勤・通学者、物資の運搬など住民生活にとって欠かすことの出来ない移動手段として、高い就航率・快適性を確保すると共に、安全運航に努めてまいります。

教育・文化の振興

 「学校教育」については、「学校の新しい生活様式」に沿った感染症予防対策の徹底に努めながら、学校の「新しい日常」を定着させていくとともに、子供たちにこれからの時代を生き抜く力を育むことを目指す「新島村連携型一貫教育」を、引き続き村の教育施策の重要な柱と位置付けて、連続性・一貫性のある教育を推進してまいります。「式根島学園」においては、小中一貫教育校としての9年間を見通した指導計画を基に、系統性や連続性を重視した教育の充実に努めてまいります。また、昨年度はコロナ感染症の影響により中止した小学校6年生を対象とした「新島村英語合宿事業」や、東京グローバル・ゲートウェイ体験学習への補助を実施し、子供たちの英語活用能力の向上に努めてまいります。「特別支援教育」については、障害や困り感を抱えた児童・生徒が、それぞれの能力・適性等を最大限に伸長できるよう、学校と連携して教育環境を整備していくとともに、一人ひとりに応じた適切な支援が行えるよう特別支援教育の充実を図ってまいります。不登校の児童・生徒の居場所や学びの場として、本年度より開設する「新島村教育支援センター」においては、集団生活への適応、情緒の安定、基礎学力の補充、基本的生活習慣の改善等のための相談や指導など、学校復帰に向けた支援を行ってまいります。「GIGAスクール構想」については、昨年12月に一人一台端末が納入され本年度から活用が期待されています。オンライン授業等の実施や論理的思考力を高めるプログラミング教育などの充実・推進には教員のICT活用指導力の向上が欠かせないため、活用力向上に向けた支援を行ってまいります。「青少年健全育成」については、引き続きジュニアスポーツの普及・支援により子供たちの健全育成を図ってまいります。また年間を通して活動し、島外での大会等にも参加している各競技については遠征費の助成を行ってまいります。「対外交流事業」については、昨年度は、旧羽黒町、山形県鶴岡市および岐阜県高山市荘川村、東京都日の出町の小学生との交流は、コロナ感染症の影響で中止としました。本年度は感染症の状況次第となりますが実施することとし、交流を通した相互理解と郷土愛を育む機会を創出してまいります。また「羽黒スキー交流」や双方の「駅伝大会」への選手の派遣交流を行うことで、羽黒地区および当村住民間の交流を発展させてまいります。「生涯学習、文化振興」については、本年度も感染症の状況次第の実施となりますが、村民が生の芸術・文化に触れる機会や、著名な方を招いた講演会を企画してまいります。文化財保護審議会においては、新たな村史跡、旧跡の指定のための検討や作業を進めてまいります。国指定重要無形民俗文化財「新島の大踊」については、これも感染症の状況次第となりますが公開してまいります。博物館においては、今後も村民への自然や歴史・文化に関する発信活動や啓蒙活動を行っていくとともに、児童・生徒に対しても各学校と連携して、学習の場として活用する機会を引き続き創出してまいります。6年目を迎える「放課後こども教室・寺子屋事業」については、コロナ禍においてもオンラインによる活動を実施するなど、子供たちの放課後や週末の「遊び」や「学び」の場として定着しているため、本年度も継続実施してまいります。

以上、令和3年度の施政方針並びに予算編成の基本方針について申し上げました。

 新型コロナウイルス感染症の流行により、なかなか先行きが見通せない状況ではありますが、対応する新型コロナウイルスワクチンの接種もはじまります。昨年から、延期となっておりました東京オリンピックも、不透明な部分もありますが、開催に向けて着々と準備は進んでおります。それに伴い、新島・式根島村内における聖火リレーも実施に向けた準備を行っております。新島村の村政を担う者として、職員と共に村民の皆様の生命・財産を守るため、令和3年度も全力を傾注していく所存であります。村民の皆様並びに議員各位におかれましては、なお一層のご支援、ご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げ、令和3年度に望む施政方針とさせていただきます。

                                     村長 青沼 邦和

お問い合わせ先

新島村役場企画財政課企画調整室
〒100-0402 東京都新島村本村1丁目1番1号
電話:04992-5-0204内線204 FAX:04992-5-1304

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