平成31年度の施政方針

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平成31年度施政方針

 平成31年第1 回新島村議会定例会の開会にあたり、 村政に対する所信を申し延べさせていただき、村民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。私が平成27年10月に村長に就任させていただいて以来、3年5か月が経とうとしており、任期も残すところ7か月余りとなりますが、村民の皆様が真に行政に望むものは何か、このような思いを自分自身に問いかけ、村民の皆様と同じ目線で事業に取り組んでまいりました。「村づくりの主人公は村民である」という信念のもと、引き続き全力を傾注して、当村の抱える課題の解決と村民サービスの更なる向上を図ってまいります。

健全な財政運営を目指して

 国は、平成31年度における地方財政対策として、地方が人づくり革命の実現や地方創生の推進、防災・減災対策等に取り組みつつ、安定的な財政運営を行うために必要となる一般財源総額について、平成30年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保することを基本として地方財政対策を講ずることとし、地方交付税の総額が前年度比1.1パーセント、1,724億円増額の16兆1,809億円となっております。東京都においても「東京2020大会を推進力とし、東京が成熟都市として新たな進化を遂げ、成長を生み続けられるよう、未来に向けた道筋をつける予算」と位置付け、都民の安全・安心を確保し、東京の「稼ぐ力」を強化するとともに、一人ひとりが輝き続けていくための施策を着実に展開することで、東京と日本の持続的成長を目指すとしています。そのような中「市町村総合交付金」については、対前年度比10億円増の560億円が計上され、引続き市町村への財政支援強化が図られております。当村の平成31年度予算は、一般会計予算額40億8,897万円で、対前年度比マイナス11.6%、金額にして5億3,402万1千円の減額予算となっております。主な減額の要因は、新島ごみ焼却場の新築工事に係る予算となりますが、式根島高齢者福祉拠点整備事業及び、津波避難タワー設置事業など増額要因もあり、村の経済対策を推進すべく一般会計における普通建設事業費は10億円を超える予算を確保しております。また、特別会計の予算総額は、20億3,172万円で、前年度比約10.4%の減額となっております。特別会計の各事業については、一般会計からの繰出金により、円滑な運営と安定した住民サービスの提供を図ってまいります。今後においても、必要性や有効性を検証するとともに、国や東京都の動向を把握し、連携をもって補助金等の確保に努め、基金や地方債の有効活用を図りながら、堅実かつ効率的で無駄のない財政運営に取り組んでまいります。

職員の定員管理・人材育成

 行政の職務は多様化、複雑化、専門化しており村民のニーズに対応するため、業務の変動とともに総量は増加してきており、職員の効率的な配置をする必要があります。職員の育成については、引き続き、必要な知識・技術、態度を身に着けるために、職員研修所をはじめとした研修に積極的に参加し、公務員としての質の向上に努め、一人ひとりが地域の原動力になる知識を習得するよう努めてまいります。職員が全体の奉仕者として公共のために勤務すること、さらに、公務における規律と秩序を維持することなど、職業倫理にもとづいた職務遂行に努めてまいります。

住民の生命と財産を守る

 次に防災事業については、ハード面では若郷地区避難施設の実施設計を行い、若郷住民のご理解のもと、地震や津波はもちろん豪雨や土砂災害にも対応できるように施設整備を着実に進めてまいります。また、津波避難路および津波避難タワーの整備は、平成29年度から引き続き、南海トラフ地震に備えた災害対策事業として着実に進めてまいります。ソフト面では、平成30年度見直した地域防災計画に沿って住民の皆様はもちろん職員の防災意識向上に努めます。また、防災訓練については、防災委員の方々と協議の上、実施してまいります。災害は、公助による支援だけでは対応が困難となっています。住民一人ひとりが「自分の命は自分で守る」という自助能力を高め、共助の担い手である自治会の防災力を向上させ、民間事業者の組織力や機動力の活用など、自助・共助・公助の総合力で対応することが重要です。当村においても、昨年7月の台風12号をはじめ、9月の大雨等で被害がありました。幸い人的被害はありませんでしたが、いつ起きるかわからない災害に備えた対応策が急務となっております。今後も各種防災事業に取り組むとともに、将来を見据えた計画を検討し、新島村の防災力向上を目指してまいります。

消防業務について

 常備消防のない当村にとって、消防団は地域防災の要となる存在です。近年、大規模災害発生が懸念される中、消防団員の確保と災害対応能力向上の必要性が以前にも増して高まってきております。昨年度、東京都より消防団活動支援用ドローンを無償貸付していただきました。災害対応等の場面で有用なドローンの運用技術・ノウハウを身につけ、今後の火災等災害対応や訓練等の活用に努めてまいります。また、簡易無線局のアナログ電波が2022年11月30日までに停止されることに伴い、新島・式根島消防団所有のアナログ無線機を本年度、デジタルIP無線機へと更新整備いたします。本年度も引き続き東京都消防訓練所、日本消防協会、東京都消防協会等の指導を仰ぎながら、消防団の地域防災力の強化・充実に努めるとともに、より一層の連携を図り安全安心な村づくりを進めてまいります。

コミュニティ活動への支援

 住民のコミュニティ活動については、現在、自治会連合会を頂点として、各町会、各コミュニティ団体が様々な活動を行っております。今後も、これらの活動を支援するため、各町会への活動費補助金および新島村地域力向上事業交付金を計上しております。都の施策としても、都内自治会連合会の代表者等を委員とした「東京都地域活動に関する検討会」が設置されており、島しょ部唯一の自治会連合会である当村の自治会連合会長が委員として参加しております。今後についても、東京都・村だけでなく、自治会や各コミュニティ団体の皆様が一丸となり、地域課題の共有、解決を行っていくことが重要であると考えておりますので、引き続きご尽力を賜りたいと存じます。

定住化対策および空き家対策

 定住化対策については、「新島村定住化体験住宅」とともに「新島村空き家バンク事業」、「新島村定住化対策事業交付金」の3つの施策を基に、定住・移住希望者への支援を継続し、村内の土地および家屋の流動化を進めてまいります。また、全国的に問題となっております空き家問題については、昨年度「新島村空き家等対策協議会」の皆様のご尽力を得て、「新島村空き家等対策計画」を策定いたしました。今後も、本計画を基に「空き家等の発生抑制」「空き家等の適正管理」「空き家等の利活用」の三本柱により、村内家屋および土地所有者の皆様に適正管理を実施していただけるよう、所有者の方と密に連絡をとりつつ、様々な支援を行ってまいります。

超高速ブロードバンドの導入

 超高速ブロードバンドの導入については、東京都による海底光ファイバーケーブルの敷設整備に併せ、当村も光回線島内網整備を平成29年度に施工完了し、通信事業者の光回線サービスが平成30年6月から開始されています。今後は、光回線島内網の維持管理を行うと共に、ICT化推進のために住民及び島内事業者への光回線の加入促進および新島村情報化計画に沿った利活用を図ってまいります。

島の経済を支える産業の振興

観光・商工事業

 観光・商工事業にいては、平成30年中の来島者数は新島・式根島を合わせて対前年比100%で76,827人(H29:76,980人)とほぼ昨年並みとなりました。3年続けて増加していましたが、昨年8月は台風の影響により、来島者数は両島合わせ約1,800人減少しました。また、国内観光客の状況については、来年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、訪日外国人が3千万人を超えると予測されており、この機会に、「東京の島」の存在をPRしてまいります。本年度の誘客事業ですが、宣伝事業として、都内でのポスターによる広告を中心に展開するとともに、都内での物産展に継続参加し、観光PR及び特産品販売などを実施します。また、商工会への委託事業として、島外の映画関係者や映像クリエーターを目指す学生を対象に、学生目線で「島の短編PR映像」を製作している「映像のチカラコンテスト」への補助事業を継続実施します。島内のイベントは、東京アイランドシリーズ「トライアスロン大会」をはじめ、式根島マラソン大会、オープンウォータースイミング大会や各種サーフィン大会などのスポーツイベントを引き続き実施し、新島国際ガラスフェスティバルについても継続開催いたします。ハード事業については、式根島スポーツ広場の改修工事を実施して利用者の増加及び利便性の向上を図ってまいります。関係団体への支援については、商工会への運営助成、チャレンジ商店街事業として商工祭りや新島・式根島の年末感謝祭への支援、特産品販路支援、新島村ロケーションボックス事業に対し継続支援するほか、新島・式根島観光協会に対しては、新規事業などに支援を行ってまいります。現在、新島では宿泊キャパの問題や食事場所の不足などがあり、式根島では宿泊施設の後継者不足などがあります。これらの問題については、関係団体と協議を行い、今後の観光産業の発展に努めてまいります。また、オフシーズンの旅行者を増加させるべく、新島・式根島2島それぞれにあった振興策を講じてまいります。本年度は4月後半から5月前半にかけて10連休となり、来島者の増が見込まれますので、両観光協会及び商工会と協力し、受け入れ態勢の強化を図ってまいりたいと考えています。

農林業事業

 農林業事業については、農家や農業団体が、農作物の換金生産が増えるよう支援を続けていくとともに、新規就農者の増加及び圃場の流動化を進めることが農業振興の第一歩だと考え、営農者が農業生産できるような体制づくりを進めてまいります。また、認定農業者に対しては、種苗や資材などを支援する農業推進補助や山村・離島施設整備補助および農地の有効利用のための農地の創出・再生支援補助などを引き続き実施してまいります。ふれあい農園では、農家の方や栽培に興味のある方に対し、安定的な苗の供給を図るほか、式根島地区へ小型トラクターを導入し、農家の皆様の利便性向上を図ります。昨年、設計を終えた育苗作業施設は平成32年度の工事を目指して進めてまいります。また、農業用水事業については、農家の皆様にご不便をかけないよう、引き続き安定供給に努めてまいります。地域休養施設の運営については、住民をはじめ観光客の皆様が利用しやすいよう、より良い運営を進めてまいります。ハード事業については、「若郷久田巻地区の排水対策工事」を昨年度より実施しておりますが、本年度は、道路配管を中心に大規模に工事を進めてまいります。農家の皆様にご不便をおかけいたしますが、ご理解ご協力をお願いいたします。有害鳥獣対策については、東京都の支援をいただき捕獲事業を行っておりますが、鹿の生息範囲が広く、年々捕獲が困難になりつつありますので、関係機関と検討し、引き続き根絶を目指してまいります。

水産事業

 水産事業については、今後も可能な限り施設の整備や様々な支援を行ってまいります。本年度の事業については、稚貝・稚魚の種苗放流を継続実施するとともに、人材育成事業として漁業体験教室を継続実施いたします。水産業は他の産業と比べ、後継者不足問題がより深刻でありますので、新規就業者支援事業をにいじま漁協組合へ委託して、昨年に引き続き、進めてまいります。式根島養殖場については、魚価が低迷する中、運営方針を含め具体的な解決策が見つからない状態が続いています。運営委員会などを含め今後の方針を検討しつつ島内消費の増加を目指してまいります。水産加工業については、村の補助事業である水産加工振興対策事業を活用して、地域産業としてのさらなる発展と運営基盤の強化を図ってまいります。また、製氷貯氷、冷凍冷蔵施設については、村の直営として運営しておりますが、老朽化が著しいことから平成32年度の改修工事に向け調整作業を進めてまいります。ハード事業については、老朽化の進んでおります式根島畜養施設の改修工事を島しょ漁業振興施設整備事業として実施いたします。村の産業を取り巻く状況は厳しいものがありますが、今後も各産業関係団体と各分野で協力・連携し、取り組んでまいります。

健康で明るい暮らしのできる村を目指して

 健康で明るい暮らしを続けることは、村民だれしもの願いです。今後も医療、福祉、介護等の関係機関と連携を図りながら、健康で生き生きと暮らせる村を目指してまいります。本年度は、地域福祉総合計画の策定年度になっていますので、関係機関の意見を伺いながら取りまとめていきたいと考えています。

介護保険事業

 介護保険は、高齢者を支えていく社会保障制度として定着しておりますが、高齢化率の増加に伴い、介護給付費は年々増大し、更なる介護保険の利用者増が見込まれております。平成29年度からの介護予防給付のうち、「介護予防訪問介護」と「介護予防通所介護」については、「介護予防・日常生活支援総合事業」に変わり、それ以外のサービスは、予防給付に残り、要支援1・2の方も予防教室等が利用できています。現在、デイサービスの実施ができない現状にありますが、それに代わるものを地域の方々にも協力していただきながら進めていきたいと考えています。また、平成30年度から第7期介護保険事業計画がスタートし、以降3年間、適切な介護保険事業の運営を行うと同時に、第8期計画に向けて内容を精査してまいります。

式根島福祉拠点施設整備事業

 「式根島福祉拠点施設整備事業」については、基本設計、実施設計、敷地造成整を行い、本年度は、建設に着手し、関係機関と具体的な打ち合わせを行い、次年度の開設に向けて進めてまいります。新島老人ホームは、現在、要介護3以上の方14名が入所希望者として待機しておりますが、今後も施設介護を必要とする方は増加傾向となると思われますので、このような状況を少しでも改善するために、介護予防に重点をおいた事業を実施し、介護を必要とする高齢者の減少を目指してまいります。また、施設の整備、機械の老朽化に伴う交換などの運営補助についても引き続き行うとともに、数年来、介護職の人材確保が大きな課題の一つであることから、島内外での人材確保について情報を共有し、隔年計画している介護ヘルパー初任者研修の開催も予定していますので、1人でも多く介護人材が増えることを期待しています。従来から実施している独居高齢者、高齢者世帯等への見守り活動については、民生・児童委員を中心に、関係機関と協力しながら、きめ細かい対応を心掛け、住民が抱えている問題等に対し、適切かつ迅速に対応してまいります。

障害者福祉事業

 次に障害者福祉については、今年度も障害者が必要なサービスをスムーズに利用することができるよう、障害者・障害児の相談支援体制の強化に努めるほか、障害者が地域で安心して働けるよう、引き続き就労支援事業を実施してまいります。また、これらの事業のみに頼ることなく、総合的に障害者就労を進めていけるような体制づくりを行うとともに、村内事業者と連携した、障害者の就労機会確保のための仕組みづくりを推進してまいります。障害者の働く場の創出事業は、平成30年度から村の直営事業として、青葉会館において継続実施しておりますが、事業内容が増えたことにより、利用者も増えております。今後も利用者および「あおば加工場」スタッフの意見を取り入れながら将来的な発展を目指し、取り組んでまいります。また、平成28年度から実施している「障害者への理解を深めるためのつどい」は、引き続き地域の方々に理解を深めていただくため、内容を検討しながら継続実施してまいります。

児童福祉事業

 児童福祉については、従来からの子どもの医療費に対する助成に加え、村の単独事業として高校生の医療費助成を実施しております。今後も子育て家庭世帯の経済的支援として、継続して医療費の助成を行ってまいります。

村立保育園事業

 村立保育園については、平成30年度から心理士を保育園に招き、保育園児の園内での行動観察及び心理判定を実施しております。専門的な助言・指導をいただきながら、心身ともに健やかな成長を支える保育を目指してまいります。また、心理士との個別面談が保護者に好評のため、本年度から心理士の来島回数を増やし、子育ての不安を抱えている保護者をサポートしてまいります。

子育て支援事業 

 子育て支援については、子ども家庭支援センターが中心となり「総合相談」「家庭訪問」などを通じ、地域のすべての子育てに関して、支援を実施しております。昨今の虐待や育児に対する問題についても、東京都児童相談センターを初め、保育園、各学校、診療所、警察など各関係機関の横断的な連携体制のもと対応してまいります。「新島もんもクラブ」については、年々利用者が増加傾向にあるため、今後も会員の増強を目指し、利用者の意見に耳を傾け、当村の現状に則した、真に必要なサービスを提供し、村として子供一人ひとりの育成をサポートする事業を展開してまいります。

医療保険制度

 次に、医療保険制度についてですが、後期高齢者医療については、今後も東京都後期高齢者医療広域連合と連携し、高齢者が安心して医療を受けられるよう制度の円滑な運営に努めてまいります。国民健康保険については、昨年度から東京都も保険者となり村とともに国保の運営を担う、新国保制度がスタートしました。昨年に引き続き、住民の皆様の負担が過度にならぬ様に複数年かけ調整していくとともに、赤字繰り入れの解消、公平性の確保の観点からも国民健康保険税の収納率の更なる向上を目指しつつ、事業の健全な運営を図ってまいります。また、医療費の削減については大きな課題となっており、特定健康診査などの保険事業の充実や新たな施策を検討し、その成果が医療費の抑制に反映できるよう、さわやか健康センターをはじめ、関係部署とともに、取り組んでまいりたいと考えております。

さわやか健康センター事業

 さわやか健康センターについては、「村の保健サービスの拠点」として母子保健事業をはじめ、精神保健事業、食育事業、各種ガン検診等健康増進事業を継続実施してまいります。島の将来を担うこどもたちから島をつくり育てた高齢者の方々まで幅広く住民の健康づくりの一翼を担ってまいります。健康な体を維持するためには、疾病などを早期に発見し治療することが最も重要であると考えており、今後も保健、医療、福祉の枠組みを越えた取り組みを積極的に行い、各関係部署と連携しながら引き続き各種事業を進めてまいります。母子保健については、妊産婦や乳幼児の健診から子育て相談等育児の際に生じる不安の軽減を図り、安心して出産から育児ができる環境づくりに努めるべく、専門職が中心となり地域ボランティアの方々の協力のもと、両親学級や育児学級を継続してまいります。精神保健については、障害者を対象にデイサービスを実施し自立へのサポートを行ってまいります。介護予防事業については、介護予防リーダーの方々のご協力のもと、交流の場として体を動かすとともに心の拠り所にもなるよう、引き続き実施してまいります。予防接種事業については、乳幼児の予防接種をはじめ高齢者の肺炎球菌ワクチンやインフルエンザ予防接種の実施、昨年流行しはじめた風しんの抗体検査を実施し、感染予防に努めてまいります。がん検診事業については、厚生労働省の指針に基づき、引き続き検診を実施し、病気の早期発見・早期治療に繋げられるよう、一人でも多くの方が受診されるよう受診者の増加に努めてまいります。食育事業については、「食育推進計画」に沿って「食を通し、心身とともに健やかな島の子どもを育むとともに、高齢になっても、健康な食生活を送ることができる」という「子どもから大人・高齢者まで途切れない食育」をテーマに、本年度も「食育」の普及に努めてまいります。

安心と信頼性のある医療業務

 へき地町村における医療人材の確保は、住民の皆様への安全かつ安定的な医療の提供を継続していくために大きな課題となっています。幸いにも新島村においては、医科・歯科ともに、東京都並びに協力病院等のご尽力により、本年度においてもスタッフの不足は生じていませんが、今後については予測ができません。今後も、協力病院等との連携を密にし、良好な関係を築くことにより、特に医師の確保について万全な体制を構築してまいります。昨年度に続き、新島については自治医大卒業医の派遣がなく、順天堂医院から2名の派遣をいただくこととなっております。式根島については、従来通り、自治医大卒業医の派遣が継続されます。また、歯科については、新島・式根島ともに日大歯科病院からの派遣が継続されます。次に、専門診療についてですが、昨年度とほぼ同数の6科18回36日実施できるよう、協議しております。住民の皆様には4月早々に周知いたします。診療所内の設備、機材等については順次更新しておりますが、今年度については、新島は、CT装置、式根島については歯科ユニットの更新を予定しております。また、電子カルテ導入に向けて、レセプトコンピュータシステムの入れ替えを順次進めてまいります。今後も耐用年数等を考慮し早めの更新を進めるとともに、機器の充実を図ってまいります。施設整備については、老朽化している医療従事者住宅の建築に向け、設計費を計上させていただいており、平成32年度以降の着工を目指してまいります。今後においても、住民の皆様の健康を守るため、スタッフ一丸となって努力してまいりますので、ご理解ご協力をお願いいたします。

循環型社会の構築を目指して

 環境衛生関係については、平成24年度を初年度とする7カ年で計画された新島村循環型社会形成推進地域計画に基づき、新たな焼却施設の整備が完了し、新島村清掃センターとして稼働いたします。新施設稼働に伴い適正なごみ処理施設の運営を行っていくと共に、ごみの減量化、再資源化に向け、村の役割、住民の役割、事業者の役割を明らかにし、新島村の状況に適合した取り組みに努めてまいります。また、新島・式根島の両地区における一般廃棄物安定型最終処分場は、次期最終処分場及び最終処分のあり方について検討を行う時期にきており、新たな循環型社会形成推進地域計画の策定を国の財政状況を踏まえ、東京都と協議し、その時期を検討してまいります。

生活の基盤整備について

道路整備事業 

 まず、道路整備事業についてですが、新島地区においては、一昨年度から継続実施している羽伏浦線改良工事の最終年度となり、羽伏浦メインゲート前までの全区間の改良を完了いたします。また、環状線においては、本村中央交差点から北側に約250ⅿまでの区間を、平成31年度から2箇年で改修、本年度については、本村中央点から青沼材木店付近までで、舗装の打替えと側溝の新設等を行い、同区間での降雨時等における歩行者及び車両の快適かつ安全な通行を確保します。式根島地区においては、平成25年度以降継続実施している大浦線改修工事の最終年度となり、本年度工事の実施により、大浦海岸から式根島支所南側の交差点までの全線で、コンクリート舗装への打替えと管渠型側溝新設等の改修が完了いたします。その他の路線においても日々点検を行い、不具合や危険等のある箇所が判明した場合は、速やかに補修等を行い村内交通の安全を確保いたします。なお、道路の維持管理に不可欠な道路台帳を、従前の紙ベースから電子データ化する整備事業を、平成31年度から2箇年で実施し、今後、より一層適切な管理計画立案のための基礎資料として活用してまいります。

公園事業

 公園事業については、遊具やベンチ等の安全性を常に考慮した適正な維持管理に努め、小規模な修繕については逐次即応してまいりますが、大規模な改修が必要となる場合については、優先順位を定め、年次ごとの計画的な改修を行ってまいります。本年度については、老朽化が著しい桜公園の遊具の改修を実施いたします。

村営住宅維持整備事業

 村営住宅維持整備事業については、近年、特に老朽化が著しい住宅は、優先順位を定めて計画的に改修を実施しております。今後も引き続き、改修が必要な住宅について調査、検討を行ってまいります。また、日々の管理においても、頻繁に点検を実施し、故障や不具合に即応した維持管理を行うとともに入居者の退去時等に合わせてリフォームを実施し、住宅機能の改善を図り、入居者の利便性向上に努めてまいります。

簡易水道事業

 簡易水道事業については、平成29・30年度で継続実施しておりました若郷浄水場の更新工事が完了し、本年度は旧配水池の撤去工事を実施し、駐車場用地等を確保いたします。今後の大規模な改修事業については、平成29年度に式根島、平成30年度に本村の水道施設の耐震診断を実施しており、その成果を基に、優先順位や財源確保の見通し等を勘案しながら早急に計画を策定してまいります。また、その他各施設・設備においても老朽化が著しく進行している部分が多いため、日々の保守点検を厳に行い、安全・安心な水道水の安定供給を図ってまいります。

下水道事業

 下水道事業については、本村処理区の全面供用開始に向けた管渠布設工事を引続き実施していくとともに、下水道加入率の向上を図ってまいります。また、式根島地区の下水道整備については、当初、平成31年度管渠及び処理場の整備工事に着手する計画でしたが、一部の住民から同計画に、処理場位置等の部分で反対する意見があったことに配慮して計画の実施を1年間先送りし、住民の意思の再確認を実施することといたしました。その後、過半数を大きく上回る住民から現行計画の早期実施を求める要望書が提出されたことをもちまして、現行計画どおり実施することを決定いたしました。1年遅れとはなりますが、平成32年度から速やかに管渠及び処理場の整備工事に着手することが出来るよう準備を進めてまいります。

港湾整備事業

 港湾整備については、離島の住民生活にとって重要なライフラインであり、産業・経済の振興に欠かすことのできない基盤施設であります。諸事情により実施が延期されておりました東京都事業の新島港津波避難タワー新設工事の契約が確定し、本年度中に完成予定となっております。なお、同じく東京都事業の式根島野伏漁港船客待合所建替え工事については、平成32年度以降に実施される見込みとなっております。新島港や各漁港の整備については、今後の国及び東京都の整備計画を踏まえながら、東海汽船や漁協等関係者からの意見を聴取して調整し、整備手法や優先順位について村としての要望を取りまとめ、その早期実現に向け、国・東京都に対し、議会及び関係各位とともに、積極的に要望してまいります。

連絡船事業

 次に連絡船事業については、「初代にしき丸」就航からおよそ半世紀もの間、住民の生活に欠かせない航路として、また、両島を訪れる観光客を輸送する手段として、「連絡船にしき」は地域間交流と生活を支える重要な役割を担ってまいりました。本年度も引き続き、住民の皆様及び観光客など、利用者の皆様のために、高い就航率・快適性を確保すると共に、安心・安定した運航を心掛けてまいります。

教育・文化の振興について

 学校教育については、子供たちが生きていくこれからの時代に必要となる資質・能力を育成し、「高校卒業時の目指す子供のあるべき姿」の実現のために、「新島村連携型一貫教育」を村の教育施策の重要な柱と位置付けて引き続き推進してまいります。また島内に高校の無い式根島におきましては、子供たちの9年間を小・中学校の先生方が一緒になって育てていく小中一貫校「式根島学園 式根島小学校」・「式根島学園 式根島中学校」を昨年度スタートさせましたが、将来的には校舎を一体化する構想も持ちながら、式根島小中一貫校の教育の充実に努めてまいります。また、小学校では平成30年度から英語の教科化が先行実施されておりますが、村ではそれに先駆けて、小学校6年生を対象とした「英語合宿」事業を実施しております。子供たちが英語を楽しく学びコミュニケーション能力を身に付ける機会として有効な事業のため、本年度も引き続き実施してまいります。またグローバル社会に生きる子供を育てるため、より実践的な外国語教育の推進が求められていることから、東京グローバルゲートウェイの体験学習への補助を行うなど、引き続き外国語教育の推進・充実に努めてまいります。特別支援教育については、障害のある児童・生徒や、「困り感」を抱えた児童・生徒が、それぞれの能力・適性等を最大限に伸長できるよう、学校と連携して教育環境を整備していくとともに、一人ひとりの教育のニーズを把握した支援を引き続き行ってまいります。施設整備面については、光ファイバー網が整備され、ネット環境も格段に改善されたことから、学校教育におけるICT化の充実、プログラミング教育必修化に向けた準備も進め、教員のICT活用指導力および授業力の向上を図るための支援を行ってまいります。青少年健全育成については、引き続きジュニアスポーツの普及・支援により子供たちの健全育成を図ってまいります。また年間を通して活動し、島外での大会等にも参加している各競技に引き続き遠征費の助成を行ってまいります。対外交流事業については、本年は旧羽黒町、現在の山形県鶴岡市と友好盟約35周年を迎えます。6月には新島村で記念式典を開催予定です。また、引き続き「羽黒スキー交流」についても実施し、「駅伝大会」への選手の派遣交流を相互に行うことで、羽黒地区および当村住民間のスポーツ交流もさらに発展させてまいります。その他、鶴岡市及び岐阜県高山市荘川村の小学生を新島村に迎え、新島・式根島の小学生と交流を行うことで、相互理解と郷土愛を育む機会を創出してまいります。生涯学習、文化振興については、本年度も村民が生の芸術・文化に触れる機会や、著名な方を招いた講演会を企画してまいります。平成30年度には、式根島泊海岸のなまこ桟橋を新たに村指定史跡しせきに指定しましたが、引き続き文化財保護審議会による新たな村史跡、旧跡の指定のための検討や作業を進めてまいります。国指定重要無形民俗文化財「新島の大踊」については、例年どおり本年度も公開を実施いたします。また都指定無形民俗文化財「獅子木遣」についても神社・保存会等諸団体と公開に向けた調整を行っていくとともに、これら無形民俗文化財の保存伝承活動に努めてまいります。博物館においては、今後も住民の皆様への自然や歴史・文化に関する啓蒙活動を行っていくとともに、児童・生徒に対しても各学校と連携して、学習の場として活用する機会を引続き創出してまいります。「放課後こども教室」「寺子屋」事業については、参加者も増え好評なことから本年度も継続実施し、子供たちに放課後や週末の「遊び」や「学び」の場の機会を提供してまいります。

おわりに

 以上、平成31年度の施政方針並びに予算編成の基本方針について申し上げました。昨年は、4月から国及び東京都のご支援により、航空路の島民割引運賃が下げられ、航空機の利用が容易になりました。本年1月からは、村民の皆様の保健向上及び福祉の増進を図るため、島外医療機関に受診しなければならない方に交通費等の助成を開始しました。また、新島村の新たな一歩となる「新島村総合計画」の見直しを本年度から2か年で予定しております。新たな1年が始まりますが、これからも、村民の皆様の声に耳を傾け、民意をしっかりと把握しながら、「活力あふれる村づくり」に全力で取り組んでまいります。村民の皆様並びに議員各位におかれましては、なお一層のご支援、ご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げ、平成31年度に望む施政方針とさせていただきます。

                                          村長 青沼 邦和

お問い合わせ先

新島村役場企画財政課企画調整室
〒100-0402 東京都新島村本村1丁目1番1号
電話:04992-5-0204内線204 FAX:04992-5-1304

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