わか小だより
              
平成 16年6月1日
                 第344号

子どもの心に灯をともす
                 
                 校長 

 未来を担う子どもたちに、私たち大人は何を残せる
でしょうか。次のお話は、ある実業家のお話です。
大変心に残りましたので、ご紹介します。
『私は、旧制中学校の卒業生です。私の村は、
中学のある町から二○kmもはなれた山村で、
しかも町へ出るには、峠を越えて歩いていかねば
なりませんでした。毎日通うことができませんので
寄宿舎に入りました。ですから、週末、うちに帰るのが、
どんなにまち遠しかったことか。土曜日に帰って二晩泊り、
そして月曜日の朝、暗いうちに、うちを出て二○kmの
道を歩いて学校へ行くんです。月曜日の朝は、早いので
うちを出る時は、真っ暗です。いつでも決まって峠まで
送ってくれたのは、七○歳の半ばを越したおじいさんでした。
足の遅いおじいさんの持つ提灯の火の前をゆっくりと
峠をさして歩くんです。峠への道を登りながらおじいさんは、
いつでもおんなじ言葉を言って私に聞かせるのでした。
それは、「正しいことには勇気を出せ」「他人に迷惑をかけるな」
「体には気をつけろ」の三つでした。やがて、峠に着くと、私は町へ。
おじいさんは今来た道を家へと。別れるんです。「もう帰っても
いいよ」私がそう言って峠を下り始めます。でも、おじいさんは
私の姿が見えなくなるまで、じっと見送ってくれているのか、
明け染めた峠の上の赤い提灯の火が、まるで生きているように
見えました。いいかげん来たところで、振り返ってみても、
まだ、提灯の火が見えるんです。
 十一月のある日のこと、月曜日。いつものように、
おじいさんが三つのことを言わないんです。提灯を、私の顔に
近づけてじっとみつめながら「わしは、もう年だで、おまえが
今度帰ってくるまで元気でいるかどうか分からん、ころばんように
いけよ」いつものおじいさんと違う様子に、何か後ろ髪をひかれる
思いで、峠を下り始めました。相当、下ったところで、
振り返ってみると、まだ、赤い提灯の火が揺れていました。
「おじいさーん」と呼ぶとかすかに、「おーーい」とこだまの
ように返ってきました。
 その週の金曜日でした。明日は、うちへ帰れる、と胸を
躍らせていた午後「ソフキトク、スグカエレ」の電報を受け取りました。
私は、二○kmの道を夢中で走り続けました。しかし、
うちに着いた時には、私の名前を最期まで呼び続けて、
あの世に旅立った後でした。私は、冷たくなったおじいさんの
手を握りしめながら、あふれる涙は、どうすることもできませんでした。
 それから、数年経って、私は、東京へ出て、大学を終え、
今の仕事を始めました。もう死ぬしかないという苦しい時や
心が弱くなり誘惑に負けそうになる時が何度もありました。
そんな時、目を閉じると、まるで生きているように浮かぶのは、
あの赤い提灯の火でした。その度に、私は勇気を出しました。
おじいさんのかかげた提灯の火に見守られて、今日まで
他人に迷惑もかけずに、どうにか生きてくることができました。
私のすべてを支えてくれたものは、この赤い提灯でした。』

教室の窓から
 
五月十二日(水)から十五日(土)まで、移動教室に行ってきました。
子どもたちの感想(抜粋)をお読み下さい。
               
 U・R
 二日目に行った鎌倉の大仏は遠くから見ると大きいけれども、
近くから見ると別に大きくは見えませんでした。大仏の中に
入りました。中が広くてすごかったです。そこで、おみやげを
買いました。龍の形をしたキーホルダーを買いました。
三六〇円しました。

 M・Me
 花やしきについて一番最初に乗ったのがジェットコースターです。
のぼっていくところから、こわくてこわくてしかたがありませんでした。
 とうとう、すごいスピードで走り始めました。私は心の中で
「もうだめだ〜」とさけんでいました。しかし、乗り終わったら、
「けっこうこわくなかったじゃん」と思いました。

 O・N 
 私が移動教室へ行って、一番楽しかったところはNHKスタジオ
パークです。3Dの立体映像を見て、近くまで石や虫や文字などが
飛び出してきて、びっくりしました。また、「新撰組」などの
セットなども見られたので良かったです。

 M・Mo    
 私が、一番楽しかったことは、NHKスタジオパークと花やしきです。
スタジオパークで一番楽しかったのは、飛び出すハイビジョンシアター
です。立体ですごく楽しかったです。ほんとうに飛びだしているみたい
でした。ときどきすごいスピードでとびだしてくるのがありました。
私はすごくビックリしました。

 Y・M         
 一番びっくりした所は、日産自動車追浜工場です。思っていたより
広くてバスで移動するということにすごくおどろきました。それに
去年自動車のことを社会で勉強したのと同じ事を本当にしていて
すごかったです。車がすっごくたくさんありました。今年の移動教室も、
すごく楽しかったです。

生活指導だより   Y T   

5月の生活指導のテーマ
 「協力して仕事をしよう」
 
 〜5/7「ろうか・階段は走らず歩こう」
 雨が降って廊下が滑りやすくなった日もありましたが、
子ども達は気をつけて生活することができました。
 
 〜21「力を合わせて当番の仕事をしよう」
 前半5・6年生が移動教室で学校にいなかった時には、
4年生が中心となって当番の仕事をしていました。5・6年生が
いない中、しっかりと協力をして仕事ができました。
 移動教室終了後は、いつも通り5・6年生がリーダーシップを
発揮して仕事をしていました。
 
6月の生活指導のテーマ
 「言葉づかいに気を付けよう」
 「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があります。仲がよいとつい
忘れがちですが、しっかりとした言葉づかいで話ができると
お互いに気持ちがよいものです。新しい学年にも慣れて
きたところで、言葉づかいについて指導していきます。



 2日(水)避難訓練(引き渡し、5校時)
 3日(木)農園活動(ジャガイモ掘り)
       花壇整備
 4日(金)委員会
 7日(月)演劇鑑賞(荒馬座)
 8日(火)クラブ
 9日(水)体力テスト(午後9日と入替)
10日(木)ジャガイモ収穫祭、校庭整備
11日(金)(456年9日午後と入れ替え)
14日(月)全校会議
15日(火)身体測定(低中)
       プール清掃
16日(水)身体測定(高)、参観日
17日(木)体育館清掃
18日(金)教育実習終
21日(月)地区音リハーサル(10;05〜)
22日(火)地区音楽会(会場:若小) 今年の地区音楽会は若小会場です。
        (予備日翌日)      若小のテーマは『地球』です。地域の皆様もお誘いあわせの上
                       是非聴きにいらしてください。(10時10分〜11時45分の予定です。)
24日(木)プール開き、庭はき
29日(火)クラブ